去る7月3日(月)~7月7日(金)にフランスリヨン市で開催されたNOVATECH2023(統合された持続可能な雨水管理に関する国際会議)において当社の社員が下記の論文の口頭発表を行いました。
【論文タイトル・論文著者・口頭発表者】
- 論文タイトル:グリーンインフラの導入による浸水対策効果の定量評価
- 論文著者:亀田一平、松岡英和、清棲拓馬、出田功、田村一郎
- 口頭発表者:出田 功
【論文概要】
日本では、気候変動の影響で激甚化、頻発化する水災害に対応するために、流域に係るあらゆる関係者が協働して水災害対策を行う「流域治水」に取り組んでいる。
本研究では、土地を最大限に活用したハード対策の1つであるグリーンインフラの導入を促進するために、グリーンインフラの雨水流出抑制効果をInfoWorks ICMを用いて定量的に評価した。
モデル流域内の公園、運動場、道路、駐車場について、グリーンインフラ施設としてバイオリテンションセル(植物や土壌等の浸透、浸出、流出、蒸発散機能)でモデル化した。
浸水シミュレーションの結果、グリーンインフラ導入後の雨水流出抑制効果は、計画降雨(52mm/hr)に対して5.1 mm/hr相当、既往最大降雨(91mm/hr)に対して8.8 mm/hr相当の効果が見込まれた。よって、対象地域においては、グリーンインフラの導入により、時間最大降雨規模に対して約10%の雨水流出抑制効果が期待できることがわかった。
- 論文